「ピクセラ」は富士フイルムの研究所において、「永久に退色しないカラー写真を作りたい」との強い願望を抱く一人の変わり者研究者(実は当工房の創業者)の10数年に及ぶ闇研究から生まれました。
しかし大企業富士フイルムとしては市場規模が小さく、事業化計画に乗らなかったので、2005年春、定年退職を期してベンチャーを立ち上げました。そこで神奈川県の「創造法の認定」中小企業基盤整備機構のベンチャー支援の助成事業の認定を受け、一足先に定年退職していた富士フイルムOB3名(いずれも研究所勤務であった)の協力を得て商品化研究を1年間行いました、その間に更に新しい技術を開発し、2006年新春をもってここに「ピクセラ」の商品を世に送り出すことができました。
「→なんでもアラカルト」
画像形成方法 | 画像形成物質 | 特徴 | 価格 | 画質 | 対光 | 対熱 | 対傷 |
ピクセラ | セラミック顔料(無機)/ガラス質 |
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○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
熱転写方式 | 昇華型色素(有機)/ポリマー |
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◎ | ○ | ×× | ×× | ×× |
トナー転写方式 | トナー(有機顔料)/有機ポリマー |
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○ | ○ | × | ×× | ×× |
印刷方式 | セラミック顔料(無機)/ガラス質 |
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× | △~○ | ○ | ○ | ○ |
クロマリン方式 | セラミック顔料(無機)/ガラス質 |
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△ | ○ |
○ | ○ | ○ |
電子写真方式 | セラミック顔料(無機)/ガラス質 |
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○ | △ | ○ | ○ | ○ |
「ピクセラ」は光・熱・水・傷に対して極めて強く、いわゆる陶磁器の絵付け(赤絵等)と同じで、(半)永久画像といえます。有機顔料・昇華型色素の転写画像(皿、マグカップ等に写真を転写するサービスがあります)に比べ、少なくとも1000倍以上堅牢です。 また、現在市場で行われている印刷方式は印刷版のコストが掛かるため、小ロット製作では却って高くなります。「ピクセラ」は印刷版を使用せず、オンデマンドで作成できるため、従来の印刷法に比べ数分の1のコストで生産できます。
一般的に(カラー)画像は光・熱・湿度(水)・ガス(オゾンなど)・傷等により劣化していきます。この中で光、オゾンによって最も大きく劣化(褪色)します。最近カラー印画紙の堅牢性も大きく改良されてきましたが、直接太陽光にあった状態で放置すると1,2年でかなり褪色します。それに対してピクセラは半永久的に褪色しません。 具体的にデーターで示しましょう。 (実験条件) 褪色試験機(Xe10万ルックス一日19時間/24時間間歇5サイクル照射)で、30%濃度が低下する時間を測定した。